お墓を建てる際には事前に知っておかなければならない知識がたくさんあります。
失敗や後悔のないように、しっかりとした知識を身につけましょう。
「お墓を買う」とは土地の売買ではなく、「土地を永代に使用する権利(永代使用権)を得る」ことです。
「墓地を選ぶ(永代使用権を得る)→墓石を選ぶ→墓石工事→墓石に魂を入れる(開眼供養)」というのが一般的なお墓づくりの手順となります。

生前にお墓を建てることを「寿陵(じゅりょう)」と言います。寿陵=生前墓は、古くから「長寿」「子孫繁栄」「家内円満」の3つの徳があるとされて、長寿を授かる縁起の良いこととされてきました。
現在、寿陵で墓地をお求めになる方が全体の7割にのぼっています。
また、寿陵は金銭面でもお得です。
墓地や墓石は非課税財産なので、相続の際は課税対象外となります。現金でお墓づくりの予算を残された場合は課税対象となり、相続税を支払わなければいけません。
墓地の取得は土地の売買ではなく、墓地の「使用権」を取得したことになるので、不動産取得税や固定資産税なども対象外となります。

維持・管理・運営する経営主体によって4つに分類され、それぞれ以下のような特長があります。
財団法人や社団法人が運営していたり、民間が宗教法人から運営の委託を受けている霊園で宗教宗派を問わずに申し込むことが出来ます。
遺骨の有無などで、申し込みに制限があることはほとんどありません。墓地によってはお墓のデザインや大きさなど自由に選べる場合もありますが、石材店は指定されている場合が多いようです。
大抵はお寺の境内にあり、その寺院が管理している墓地のことを言います。
寺院墓地のお墓を得るということはそのお寺の檀家になるということが前提となっている場合がほとんどなので、必ずそのお寺の住職にお寺の行事やお付き合いについて確認しておいた方が良いでしょう。
都道府県、市町村などの地方自治体が管理・運営をしている墓地です。申し込みや問い合わせは、各都道府県や、市町村役場になります。
自治体が管理していますから、宗旨・宗派による申し込みの制限など宗教的な制約は一切ありません。ただし、契約に関してはいろいろと条件がつきます。
募集は大抵、希望者が多いために抽選制で、購入が困難なのが現状のようです。


近年は広々として緑豊かな郊外の公園墓地も多く、ペット共葬可の区画を設けた墓地も見られるようになりました。
宗派、交通の便、環境、価格などをよくチェックし、ご自身に合った墓地をお選び下さい。
- 交通の便が良いところ、お参りに行きやすいことが一番大切です。
- 自分の属する宗旨・宗派は何か、今後どうしたいのかなどを考えおきましょう。
墓地によって購入できないケースもあるので、事前の確認が必要です。 - 日当りや風の通り、水はけの良い土地が理想です。山間部にある墓地の場合は、地盤についても調べておいた方が良いでしょう。
- 管理事務所や駐車場の規模、バリアフリーであるかなどもチェックしましょう。
法要などの手配が出来るかも確認してみてください。 - 定期的な清掃や見回りにがきちんと行われるかどうか、管理体制についても事前に調べておきましょう。


墓地には使用する際に様々な制限があります。「使用規定」にある基準に当てはまらないと使用が認められなかったり、違反した場合は返還を求められる場合があります。
墓地という性質上、永久性が必要であり、その場所をいつまでも使用する権利(永代使用権)を取得する費用の事を「永代使用料」といいます。
- ※永代使用権とは土地を利用する権利ですから、第3者に転売したり賃貸したりすることは出来ません。もしお墓を引っ越したりする場合でも、永代使用料の払い戻しを行うことはできないので注意が必要です。

墓石に関する費用は、「墓石」と「墓石工事費」に分けられます。
墓石の費用は石の種類、大きさ、デザインによって変わります。
墓石工事費とは墓石を建てるために必要な基礎工事、石碑工事などの工事全般にかかる費用のことをいい、これらは石材店に支払うものです。

園内の清掃や管理棟、共有スペースの維持・管理に必要な費用で、霊園・墓地を管理運営する事業主体に支払うものです。
お墓のある地域や区画の種類・面積などで、その金額が異なり、支払い方法も定期的に支払う場合もあれば、一括で支払う場合など様々です。管理費の滞納が続いてしまうと、永代使用権を取り消されてしまう場合もありますので、支払いについては事前にしっかりと確認しておきましょう。


日本のお墓の9割を占める形で、上から棹石、上台石、中台石、下台石(芝石)の4段構造にするのが一般的です。
安定感があり見た目がモダンな上、お墓としての格調も損なわないので近年人気です。 公園墓地の出現で多く見られるようになりました。

自由な発想で、個性を前面に出したモニュメントのような墓石です。お墓にも自分らしさを求める方の希望に添ったデザインが特長です。

この他にも五輪塔墓所、寺院墓所、壁面墓所、芝生墓所などがあります。
小川石材ではお客さまのご希望、霊園の条件に合ったデザインをご提案させていただきます。

墓石や仏壇などの祭祀財産を受け継ぐことを承継といいます。お墓の承継者は、墓地・墓石の維持・管理、先祖の法要などを引き継ぐことになります。
近年の少子化や個人志向に合わせた新しいタイプのお墓として、墓所の管理者が永代にわたって遺骨を管理・供養する永代供養墓もあります。跡取りがいないという場合には、永代供養墓や共同墓とういう選択も考えてみてはいかがでしょうか。